スパニングツリー
読み方、または別称:すぱにんぐつりー
スパニングツリーとは、グラフ理論においてスパニング木(Spanning Tree)あるいは極大木(きょくだいき)、全域木(ぜんいきぎ)など木のことを指す。また、グラフG(V,E)においてT⊆Eとなる辺集合Tがある時、グラフS(V,T)が木(閉路を持たないグラフ)であるなら、S(V,T)をグラフG(V,E)のスパニング木とすると定義される。
要するに、あるグラフのすべての頂点とそのグラフを構成する辺の一部のみで構成される木のことを指す。各辺にコストがある場合は、最小コストで構成されるスパニング木は貪欲法O(|E|log|E|)となるアルゴリズムから知られている。
また、頂点から別の頂点へ移動する際、コストが最小になるスパニング木のことを最短経路木という。また、頂点から他のすべての頂点への移動コストが最小になるような最短経路木のことを求める問題は「最短経路問題」という。
この問題は、ダイクストラ法とワーシャル-フロイド法がある。ダイクストラ法は、単一の頂点から任意の頂点へ最短経路木を求める方法となり、ワーシャル-フロイド法は、任意の頂点から任意の頂点への移動コストが最小になる最短経路木を求める方法になる。